2026/2/5更新


🎧 Diretta(ALSA版)syncalsa_setting.inf ガイド
Linux(ALSA)で Diretta を使用する際、音質や再生の安定性に大きく影響するのが syncalsa_setting.inf の内容です
本記事は Diretta 公式ヘルプ(Host Setting / Alsa Host)を基準に、既定値を中心に各項目を正確に整理したものです

この記事の対象
・Linux ホスト(ALSA)で Diretta を使っている人
・syncalsa_setting.inf の意味を整理したい人
・Windows ASIO との違いを把握したい人

既定値の全体像
ALSA 版 Diretta の既定値(初期状態)
[global]
Interface=
TargetProfileLimitTime=200
ThredMode=1
InfoCycle=100000
FlexCycle=enable
CycleTime=100000
CycleMinTime=
Debug=stdout
periodMax=32
periodMin=8
periodSizeMax=38400
periodSizeMin=960
syncBufferCount=8
alsaUnderrun=enable
unInitMemDet=disable
CpuSend=
CpuOther=
LatencyBuffer=0
以下、公式仕様に基づき、各項目を統一フォーマットで解説します

各項目の詳細解説(既定値)

Interface=

Diretta が使用するネットワークインターフェースを指定する項目
空欄では OS が主要 NIC を自動選択し、複数指定も可能

既定値では OS が最適と判断した NIC を自動使用
音質への影響:小

TargetProfileLimitTime=200

ターゲット負荷に応じたプロファイル切替の猶予時間を決める項目
0 は SelfProfile、0 以外は負荷保護が有効になる

既定値では軽い負荷保護が働き安定性を優先
音質への影響:小

ThredMode=1

Diretta のスレッド優先度や動作方式を決めるビット設定項目
Critical(1)は高優先度で実行され、環境により OS に影響する
意味
1Critical(高優先度)
2NoShortSleep(短いスリープ禁止)
16OccupiedCPU(CPU占有)
既定値では Critical のみ有効で軽量かつ優先度高め
音質への影響:中

InfoCycle=100000

Diretta が送信する情報パケットの更新周期を決める項目
更新頻度が高いほど負荷が増え、100,000µs は標準値

既定値では 0.1 秒ごとに情報更新する安定動作
音質への影響:小

FlexCycle=enable

送信周期(CycleTime)の扱い方を選択する動作モード項目
enable は環境に応じて周期を調整する ALSA Host の標準動作
意味
disable完全固定
enable自動調整
randomランダム化
max密度重視
fixAsioASIO互換周期
既定値では周期が自動調整され安定性を優先
音質への影響:中

CycleTime=100000

送信周期の基準となる時間(µs)を指定する項目
FlexCycle=enable では「上限」ではなく「基準値」として扱われる

既定値では 100ms を基準に周期が緩やかに変動
音質への影響:中

CycleMinTime=

送信周期の最小値(µs)を指定する項目
random モードでのみ使用され、通常動作では不要

既定値では最小周期を設定せず通常動作のみ使用
音質への影響:小

Debug=stdout

デバッグログの出力先を指定する項目
stdout は標準出力と logcatch の両方へログを出力
意味
disableログなし
enablelogcatchへ出力
stdout標準出力+logcatch
既定値ではログが標準出力に表示されデバッグ向け
音質への影響:小

ALSA バッファ設定

ALSA の period 数と period サイズを制御する項目
periodSizeMin / Max は要求値であり、最終決定は ALSA デバイス側
項目意味
periodMin最小 period 数
periodMax最大 period 数
periodSizeMin最小 period サイズ
periodSizeMax最大 period サイズ
既定値では広い範囲で互換性と安定性を確保
音質への影響:中

syncBufferCount=8

ALSA Bridge とネットワーク送信間の同期バッファ段数を決める項目
Host 側では主に安定性に関わり、音質への影響は小さい

既定値では 8 段のバッファで安定性を最優先
音質への影響:小

alsaUnderrun=enable

ALSA バッファ枯渇時の処理方法を指定する項目
enable は欠損部分を無音で扱い安全に復帰
意味
enable無音で処理し安全に復帰
disableそのまま再生しノイズの可能性
既定値ではアンダーラン時に無音処理で安全に復帰
音質への影響:小

unInitMemDet=disable

未初期化メモリによるノイズ発生を検出する補助機能
根本原因はプレーヤー側にあるため補助的な機能
意味
enable未初期化メモリ検出
disable検出機能を使わない
既定値では検出機能を使わず通常動作を維持
音質への影響:小

CpuSend= / CpuOther=

Diretta の各スレッドを特定 CPU コアへ割り当てる項目
ThreadMode に OccupiedCPU(16)が含まれる場合のみ有効

既定値では CPU 固定を行わず OS に任せた通常動作
音質への影響:中

LatencyBuffer=0

Diretta Target 内部の追加バッファ時間(µs)を指定する項目
0 は Target の標準値を使用し、Host 側では影響が小さい

既定値では追加遅延なしで Target 標準バッファを使用
音質への影響:中

まとめ

ALSA版 syncalsa_setting.inf の既定値は「安定性と互換性の基準プロファイル」

  • FlexCycle=enable による安定した周期調整
  • 情報パケット更新は0.1秒周期
  • CPU占有なし(軽量)
  • ALSAバッファは広めで破綻しにくい
  • LatencyBufferは標準値
  • アンダーラン対策は有効

この既定値をスタート地点に、ThreadMode・CycleTime・LatencyBuffer・CPU固定などを調整することで音質を追い込む余地が生まれます