LANポートを分けて高音質化する工夫
一般的なPCオーディオでは、1つのLANポートで「インターネット」と「音楽データの伝送(Diretta)」を同時に行います。しかし、これらを物理的に2つのポートに分けることで音質の向上が期待できます
なぜ分けると良いのか?
通常のLANには、インターネット通信や他の家電の信号などオーディオには不要なデータ(ノイズの種)が常に流れています。 これらが音楽データと混ざると、PCの処理に負担がかかり、音の濁りや再生の不安定(音切れ)につながるといわれています
現在の利用環境
ホストPC
- Windows PC:ASIOドライバ経由でTuneBrowserからFLAC再生
- Kona Linux (NUC):ALSAドライバ経由でSpotify再生
ネットワーク構成
Windows PC
- マザボの1G LANは未使用
- 10G SFPスロットを増設し、全通信を処理
Kona Linux (NUC)
- 内蔵LANは未使用
- 2.5G USB LANを増設して利用
【今回の変更点】Diretta専用ネットワークの構築
これまではインターネットとDiretta通信が1枚のNICに集中していましたが、余っているポート(空きポート)をDiretta専用に割り当て専用ハブを介して以下の3台のみを接続する「オーディオ専用ライン」を構築しました
- Diretta Target PC
- Windows PC(IPv6とnpcapのみ有効)
- Kona Linux(IPv4無効、IPv6リンクローカル設定)
最近はLAN端子を2つ搭載したマザーボードも増えていますので、LAN端子が1つしかないPCでも安価なUSB LANアダプタを使えば簡単にこの環境が作れます
今回の構成:Direttaネットワークの分離
これにより、既存ネットワークと完全に分離された Diretta専用ネットワーク が完成
余計なパケットが一切流れないDiretta の通信品質を最大化するための環境に
NIC1:インターネット用(外向き)
QobuzやSpotifyなどの音源の通信の専用入り口で NAS などの通信も各ホストの NIC1(インターネット側ハブ) に集約しています。Diretta とは完全に独立しているため、再生中の通信負荷やノイズの影響を避けられます
NIC2:Diretta専用(内向き)
専用ハブに接続されているのは以下の3台のみ
・Diretta Host 1(Linux / ALSA) – NIC2・Diretta Host 2(Windows / ASIO) – NIC2
・Diretta Target PC(OLIOSPEC) – NIC1
このネットワークは IPv6 リンクローカルのみで動作し、他の通信が一切混ざらない「オーディオ専用の個室」のような状態です
設定のポイント
・Diretta の Mode3 が安定して動作・他のアプリが通信しても再生に一切影響が出ません
・外部ネットワークからの電気的なノイズがスピーカー側に伝わるのを物理的に防げます
オーディオ側のポートでは、一般的な通信で使う「IPv4」という機能をオフにし、Direttaに必要な最小限の機能(IPv6やnpcap)だけに絞りました
通信の確認
再生している音楽のデータだけが綺麗に流れているのが確認でき、精神衛生上も非常にクリアな環境になります
Qobuz を再生した際も、曲のサンプリングレートに応じた通信量だけが確認できました

おまけ:安価なUSB LANアダプターについて
調べたところREALTEKの2.5GbpsのLANアダプタは搭載チップによって熱を持つようで製品によっては不安定になることがあるようですが後発のチップでは改善していますまたLinuxでもドライバがそのまま適用されたりジャンボパケットも大きく設定できるのでおすすめします
| モデル名 | 特徴 |
|---|---|
| RTL8156 | 高発熱モデル |
| RTL8156B | 消費電力を約50%削減し、低発熱を実現 |
| RTL8156BG | RTL8156Bの改良版で、電源内部の改善が施されたモデル |
WU-NWU330GCA → RTL8156B
UGREEN USB C - イーサネットアダプター 2.5G (2023) → RTL8156BG
→ 今から買うのであれば RTL8156BGを搭載した製品 が良いでしょう
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