ドライバの設定画面の詳細については、こちらの記事をご覧ください
【Diretta】ASIO ドライバ 設定項目の詳細


Diretta の ASIO ドライバ設定を手動で編集する場合
Diretta の ASIO ドライバ設定は、 1 つの設定ファイル(setting.inf)に保存されます。
通常は設定画面(GUI)がこのファイルを書き換えていますが、必要に応じてファイルを直接編集することで、GUI に表示されない詳細パラメータを調整できます。

手動編集は強力ですが、設定を誤ると動作しなくなる場合があるため、内容を理解したうえで慎重に行う必要があります。


Diretta ASIO configure をインストールした直後の infファイルの中身です
こちらをカスタマイズして自分なりの音作りを行っていきます
[global]
ASIOBufferMulti=disable
ASIOBufferSize=0
ASIOBufferSizeMax=16384
ASIOBufferSizeMin=16
ASIOBufferSizePre=512
AsioSetting=Format,Buffer,Cycle,Latency,Ether,FindIP,Info,Phase,Occupied,Log
CPULOW=0
CycleTime=10000
CycleMinTime=
DSDMSB=enable
Debug=disable
Fragment=enable
InfoCycle=100000
Interface=0
InterLoopback=disable
LatencyBuffer=0
Preset=TargetProfile
PCMRequest=32
StartDelay=0
SyncBufferCount=6
TargetAddress=::,0
TargetPO=0
TargetProfileLimitTime=200
ThredMode=5
Phase=Normal
NopBreak=disable
Version=25
AckProcessctl=disable

「setting.inf」の内容を手動で変更する 4 つのステップ

① 設定ツールで一度設定して保存
  ASIO configure を起動し任意の設定を一度保存します
  これにより基礎となる setting.inf が生成されます
② setting.inf の生成を確認
  後述の保存場所を開き、setting.inf が作成されていることを確認します
③ setting.inf を編集して上書き保存
  メモ帳で開き、必要な値を編集してそのまま上書き保存します
④ 再生アプリを再起動
  Roon や TuneBrowser など ASIO を使う再生アプリを再起動します
これで手動編集した内容が有効になります

設定ファイルの保存場所(Windows)

ベンダー 保存場所のパス
公式版 C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Diretta ASIO
OLIOSPEC 版 C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\OLIOSPEC Diretta
※ 見つからない場合は C ドライブを「Diretta」で検索すると見つけやすいです

手動編集のメリット

・隠し設定が使える
GUI にない CPU 固定やスレッド優先度などを直接指定できます
・細かい最適化が可能
プルダウンにない数値や、自分の環境に合わせた設定を入力できます
・AI と組み合わせたチューニング
setting.inf の内容を AI に提示し、改善案を相談することも可能です
■ 編集時のポイント
・setting.inf はメモ帳で直接編集できます
・他ベンダー製ドライバも保存場所が違うだけで同様に inf を生成します
・GUI では触れない値も、このファイルを編集することで設定できます
※ RESTORE 表示が出る場合
設定ツールを起動した際、inf の内容がツールで扱えない設定になっていると
「設定を RESTORE しますか?」と表示されることがあります
その場合は、手動で書き換えた値に無理がないか確認してください

infファイルの動作確認

最近、Diretta の inf 設定を少しずつ調整しながら、音の変化を楽しんでいた
細かい数値を詰めていく中で、動作確認として注目していたポイントがある

チェックポイント
設定が厳しすぎると、次のような不具合が出ることがある
* 再生や停止の反応が遅れる
* 再生中に停止できなくなる
* ASIO ドライバが応答しなくなる
* 音飛びやクリックノイズが頻発する

逆に、次の動作がスムーズなら「動作OK」と判断していた
* 再生/停止がすぐ反応するか
* 再生中に音飛びが発生しないか再生ソフトでの再生・停止が即座に反応するか   


ASIO バッファ関連設定

ASIO ドライバのバッファ動作を制御し、安定性とレイテンシのバランスを調整する項目群
音質への影響:中(主に安定性に関係)

ASIO バッファ関連の 5 項目は、ASIO ドライバがどのように音声データを受け取り、どれだけの量を事前に確保し、どの範囲で動作するかを制御するための設定です。 Diretta の本質的な音質要素(Cycle / LatencyBuffer / TargetProfile など)とは異なり、ASIO 側の安定性を整えるための補助的な役割を持ちます。 基本的には既定値で問題ありませんが、環境によっては調整することで音切れ防止やレイテンシ改善に役立ちます


ASIOBufferMulti(バッファ分割処理)
ASIO バッファを複数に分割して処理するかどうかを指定する互換性設定です。通常は disable のままで問題ありません
意味
disable通常の単一バッファ処理(推奨)
enable特殊な ASIO ドライバ向けの分割処理
【既定値】
disable


ASIOBufferSize(ASIO バッファサイズ)
ASIO ドライバに渡すバッファサイズを手動で指定します。0 は ASIO ドライバの自動設定です
代表値用途
128低レイテンシ(負荷高め)
512標準(安定性と応答性のバランス)
1024高安定(レイテンシ大)
【既定値】
0(ASIO 自動設定)


ASIOBufferSizeMax(バッファ上限)
ASIO ドライバが使用できる最大バッファサイズを指定します。通常は変更しません
代表値意味
4096やや大きめの上限
8192高安定向け
16384最大値(既定)
【既定値】
16384


ASIOBufferSizeMin(バッファ下限)
ASIO ドライバが使用できる最小バッファサイズを指定します。小さすぎると不安定になります
代表値意味
16既定の最小値(推奨)
32やや余裕を持たせる
64安定性重視
【既定値】
16


ASIOBufferSizePre(事前確保量)
ASIO バッファをどれだけ事前に確保しておくかを指定します。大きいほど安定、小さいほど低レイテンシ
代表値特徴
256低レイテンシ寄り
512標準(既定)
1024高安定
【既定値】
512
【ポイント】
ASIO バッファ関連の設定は、Diretta の根幹である Cycle / LatencyBuffer / TargetProfile とは異なり、ASIO ドライバ側の安定性を整えるための補助的な役割を持ちます。 そのため、音質に直接影響するというより「音切れを防ぐ」「再生開始を安定させる」といった実用面で効果が出ます。 基本的には ASIO ドライバの自動設定(ASIOBufferSize=0)が最も安定し、Max/Min/Pre も既定値のままで問題ありません。 調整が必要になるのは、特殊な ASIO ドライバを使用している場合や、極端な低レイテンシを狙う場合のみです。 また、ASIOBufferMulti は互換性目的の項目であり、通常は disable のまま使用します。 全体として、ASIO バッファ関連は「触らなくてよいが、必要なときにだけ調整する項目」と理解するのが最も正確です。

AsioSetting

ASIO 設定画面に表示する項目グループを指定する内部設定
音質への影響:なし(GUI 表示制御のみ)

AsioSetting は、ASIO 設定画面にどの項目を表示するかを制御する内部パラメータです。 音質や動作には影響せず、GUI の構成を決めるためだけに使用されます

意味
Format,Buffer,Cycle,Latency,Ether,FindIP,Info,Phase,Occupied,Log各設定タブを表示(既定)
【既定値】
Format,Buffer,Cycle,Latency,Ether,FindIP,Info,Phase,Occupied,Log
【ポイント】
GUI の構成を制御するだけの項目です。音質・安定性には一切影響しません。

CPULOW

CPU 使用率が低い状態での動作制御(内部的な負荷管理)
音質への影響:小(通常は無効で問題なし)

CPULOW は、CPU 使用率が極端に低い場合に特定の処理を抑制するための内部パラメータです。 通常の Diretta 環境では使用されず、0(無効)のままで問題ありません

意味
0無効(推奨)
1低負荷時の制御を有効化(特殊用途)
【既定値】
0(通常は変更不要)
【ポイント】
特殊な検証用途のための項目で、一般ユーザーは 0 のまま使用します。

CycleTime

Diretta の送信周期(Cycle)の基本値を指定する設定
音質への影響:大(MODE3 の根幹パラメータ)

CycleTime は、Host が Target にデータを送る基本周期(ナノ秒単位)を指定する項目です。 MODE3(TargetProfile)使用時は Target 側の応答を基に自動調整されるため、通常は手動で変更する必要はありません。 手動チューニングを行う場合、この値が「Cycle の基準値」として利用されます

代表値周期特徴
50005µs高速周期。低レイテンシだが負荷が高い
1000010µs標準値(既定)。安定性と応答性のバランス
2000020µsゆったり周期。高安定だがレイテンシ増
【既定値】
10000(10µs)
【ポイント】
CycleTime は Diretta の「送信タイミングそのもの」を決める重要なパラメータで、 周期が短いほどリアルタイム性が高まり、長いほど安定性が増します。 ただし MODE3(TargetProfile)を使用している場合、CycleTime はあくまで“初期値”として扱われ、 実際の動作は Target 側の応答に基づく自動最適化が優先されます。 そのため、通常のオーディオ再生では既定値(10000)が最も安定し、手動で変更する必要はありません。 手動チューニングを行う場合は、CPU 負荷・ネットワーク品質・Target の処理能力を考慮し、 小さすぎる値は音切れや不安定の原因、大きすぎる値はレイテンシ増加につながる点に注意が必要です。 結論として、CycleTime は「特別な理由があるときだけ触る項目」であり、 TargetProfile を使う限りは既定値のままが最適です。

CycleMinTime

CycleTime の自動調整がどこまで短縮されてよいかを決める下限値
音質への影響:中(自動制御の自由度に関係)

CycleMinTime は、TargetProfile(MODE3)が CycleTime を自動調整する際、 「どこまで短い周期を許容するか」という下限値を指定する項目です。 空欄の場合は内部既定値が使われ、TargetProfile の自動最適化が最も自然に働きます

代表値周期特徴
50005µs高速下限。応答性重視だが負荷が高い
80008µs標準的な下限(内部値に近い)
1000010µs下限を広めに設定。安定性寄り
【既定値】
空欄(内部既定値を使用)
【ポイント】
CycleMinTime は、TargetProfile が CycleTime を自動調整する際の「下限ガイドライン」として働きます。 CycleTime は Target の応答に合わせて動的に変化しますが、あまりに短い周期は CPU 負荷やネットワーク負荷を増やし、 逆に長すぎる周期はレイテンシ増加につながります。 そのため、CycleMinTime を適切に設定することで「自動調整が暴走しないようにする安全枠」を作ることができます。 ただし、TargetProfile の本来の強みは Target の応答を基にした“完全自動最適化”であり、 CycleMinTime を手動で狭めると自動制御の自由度を奪い、かえって最適化を阻害する可能性があります。 結論として、特別な理由がない限り CycleMinTime は空欄のまま(内部既定値)で使用するのが最も安定し、 手動チューニングを行う場合のみ、環境に応じて慎重に調整する項目です。

DSDMSB

DSD データを MSB(上位ビット)から送るかどうかを指定する設定
音質への影響:小(互換性設定)

DSDMSB は、DSD データを MSB(Most Significant Bit First)で送るかどうかを指定します。 現行 DAC のほとんどが MSB 方式を採用しているため、enable が推奨されます

意味
enableMSB 方式で送信(推奨)
disableLSB 方式で送信(特殊用途)
【既定値】
enable(現行 DAC の標準方式)
【ポイント】
DSD 再生時の互換性を確保するための項目です。 PCM 再生には影響しません。

Debug

デバッグログを有効化するための設定
音質への影響:なし(ログ出力のみ)

Debug は、Diretta の動作ログを詳細に出力するための設定です。 通常の再生では disable のままで問題ありません

意味
enable詳細ログを出力(トラブルシュート用)
disableログ出力を最小限にする(推奨)
【既定値】
disable(通常はこれで十分)
【ポイント】
問題発生時の解析用であり、音質や動作には影響しません。 enable にするとログ量が増えるため、通常は disable のまま使用します。

Fragment

PCM データをフラグメント(小分割)して送信するかどうかの設定
音質への影響:小(互換性目的)

Fragment は、PCM データを小さな単位に分割して送信するかどうかを制御する互換性設定です。 通常の Diretta 環境では enable のままで問題ありません

意味
enablePCM を小分割して送信(既定)
disable分割せずに送信(特殊用途)
【既定値】
enable(通常は変更不要)
【ポイント】
互換性のための項目で、音質への影響はほぼありません。 特別な理由がない限り enable のまま使用します。

InfoCycle

内部情報(ログ)を出力する周期を指定する設定
音質への影響:なし(ログ出力のみ)

InfoCycle は、Diretta が内部情報をログとして出力する間隔(ナノ秒)を指定する項目です。 通常の再生ではログ出力は最小限でよく、既定値のままで問題ありません

代表値周期特徴
5000050µsログ更新がやや細かい(デバッグ向け)
100000100µs標準的な更新周期(既定)
200000200µsログ更新を減らし負荷を軽減
【既定値】
100000(変更不要)
【ポイント】
InfoCycle はあくまで「ログをどれくらいの頻度で更新するか」を決めるだけの項目で、 音質・レイテンシ・同期精度などの再生品質には一切影響しません。 ログを細かく出すほど CPU 負荷が増える可能性はありますが、通常のオーディオ再生ではログを頻繁に出す必要はなく、 既定値の 100000(100µs)で十分です。 デバッグ目的で Diretta の内部動作を追いたい場合のみ、更新周期を短くして詳細なログを取得します。 逆にログをほとんど使わない場合は周期を長くしても問題ありませんが、 通常のユーザーは既定値のままが最も安全で、特別な理由がない限り変更する必要はありません。

Interface

Target と通信するためのネットワークインターフェース(NIC)を指定する設定
音質への影響:小(誤選択時のみ重大)

Interface は、Diretta が使用する LAN ポート(NIC)を指定する設定です。 0 を指定すると自動選択が有効になります

意味
0自動選択(推奨)
任意の NIC 番号特定の LAN ポートを手動指定
【既定値】
0(自動選択)
【ポイント】
正しい NIC を選べていれば音質差はほぼありません。 複数 NIC がある環境で誤検出が起きる場合のみ手動指定します。

InterLoopback

内部ループバック機能を有効化する設定(テスト用途)
音質への影響:なし(通常は無効)

InterLoopback は、Diretta の内部ループバック機能を有効化するための設定です。 通常の再生では使用せず、テストや検証用途のみで使用されます

意味
enable内部ループバックを有効化(テスト用)
disable無効(通常はこちら)
【既定値】
disable(通常は変更不要)
【ポイント】
通常の音楽再生では使用しません。 誤って enable にすると音が出ないため注意が必要です。

LatencyBuffer

Target 側で使用するレイテンシ補正用バッファ量を指定する設定
音質への影響:中(安定性に関係)

LatencyBuffer は、Target が Host から受け取ったデータを一時的に保持し、 ネットワークの揺らぎ(ジッタ)や処理タイミングのズレを吸収するための補正バッファ量を指定する項目です。 0 を指定すると TargetProfile(MODE3)の自動制御が働き、環境に応じて最適な値が自動的に選ばれます

代表値特徴用途
2低レイテンシ寄り高速ネットワーク・高性能 Target 向け
4標準的な安定性一般的な環境での手動設定
8高安定ネットワーク揺らぎが大きい環境
【既定値】
0(自動制御)
【ポイント】
LatencyBuffer は、Target 側でのデータ受信をどれだけ余裕を持って処理するかを決める重要な安定性パラメータです。 値を大きくするとネットワークの揺らぎに強くなり、音切れやドロップを防ぎやすくなりますが、 その分だけレイテンシが増え、リアルタイム性は低下します。 逆に値を小さくするとレイテンシは減りますが、ネットワーク品質や Target の処理能力が十分でない場合、 音切れや同期の乱れが発生する可能性があります。 ただし、MODE3(TargetProfile)を使用している場合は Target 側が最適なバッファ量を自動的に判断するため、 手動で値を指定する必要はほとんどありません。 結論として、LatencyBuffer は「特別な理由があるときだけ手動で調整する項目」であり、 通常は 0(自動制御)が最も安定し、Diretta の設計思想にも合致します。

Preset

Diretta の動作方針(同期モデル)をまとめて選ぶプリセット設定
音質への影響:大(DDS / MODE3 の根幹)

Preset は、Diretta の同期方式・補正方式・周期制御をまとめて切り替えるプリセットです。 TargetProfile が MODE3 の自動最適化を最大限に活かす標準設定です

特徴
TargetProfileTarget 情報を基に自動最適化(推奨)
SyncHost 主導の強制同期(高精度・高負荷)
Variable従来型の可変補正方式
Fix補正なしの固定周期
【既定値】
TargetProfile(最も安定し自然な動作)
【ポイント】
Preset は Diretta の動作方針そのものを決める最重要項目です。 特別な理由がない限り TargetProfile を使用します。

PCMRequest

Target に送る PCM データのビット深度を指定する設定
音質への影響:中(DAC の対応状況に依存)

PCMRequest は、Host → Target に送る PCM データのビット深度を指定します。 音源のビット深度とは独立しており、内部処理精度向上のため 32bit が推奨されます

特徴
32最も高精度。現行 DAC で推奨
24互換性重視。32bit 非対応 DAC 用
16テスト用途・古い DAC 向け
【既定値】
32(互換性があれば最適)
【ポイント】
音源が 16bit でも 32bit で送る方が内部処理の丸め誤差が減り、より自然な再生が可能です。

StartDelay

再生開始時に待機する時間を指定する設定
音質への影響:なし(動作安定化のみ)

StartDelay は、再生開始時にどれだけ待機してからデータ送信を始めるかを指定します。 ネットワーク初期化や Target の準備時間を確保するための項目です

意味
0待機なし(既定)
任意の数値指定した時間だけ待機してから開始
【既定値】
0(通常は変更不要)
【ポイント】
特殊なネットワーク構成で初期化が遅い場合のみ調整します。 通常のオーディオ用途では 0 のままで問題ありません。

SyncBufferCount

同期処理に使用する内部バッファ数を指定する設定
音質への影響:中(安定性に関係)

SyncBufferCount は、Diretta の同期処理に使用される内部バッファの数を指定する項目です。 バッファ数を増やすとネットワーク揺らぎに強くなり安定性が向上しますが、レイテンシが増加します。 逆にバッファ数を減らすとレイテンシは低下しますが、ネットワーク品質が悪い環境では音切れが発生しやすくなります

代表値特徴用途
4低レイテンシ高品質ネットワーク・高性能 Target 向け
6標準的な安定性(既定)一般的な環境で最適
8高安定ネットワーク揺らぎが大きい環境
【既定値】
6(安定性と応答性のバランス)
【ポイント】
SyncBufferCount は、Diretta の内部同期処理をどれだけ余裕を持って行うかを決めるパラメータで、 ネットワークの揺らぎや Target の処理タイミングのズレを吸収する役割を持ちます。 値を大きくすると揺らぎに強くなり、音切れや同期の乱れが起きにくくなりますが、 その分だけレイテンシが増え、リアルタイム性が低下します。 逆に値を小さくするとレイテンシは改善しますが、ネットワーク品質が十分でない場合は不安定になりやすく、 特に Wi-Fi や複雑なネットワーク構成では音切れの原因になります。 MODE3(TargetProfile)では内部同期が高度に最適化されているため、 通常は既定値の 6 が最も安定し、音質・応答性のバランスも良好です。 極端な低レイテンシを狙う場合のみ 4 に調整しますが、 その際はネットワーク品質や Target の処理能力を十分に確認する必要があります。 結論として、SyncBufferCount は「基本は既定値、必要なときだけ調整する」タイプの項目です。

TargetAddress

接続先 Target の IP アドレスとポート番号を指定する設定
音質への影響:なし(接続先指定のみ)

TargetAddress は、Diretta が接続する Target の IP アドレスとポート番号を指定します。 「::,0」は自動検出を意味し、通常はこのままで問題ありません

意味
::,0自動検出(推奨)
IP,Port特定の Target を手動指定(例:192.168.1.10,2424)
【既定値】
::,0(自動検出)
【ポイント】
複数 Target が存在する環境で、特定の機器に固定したい場合のみ手動指定します。 通常の単一構成では自動検出が最も確実です。

TargetPO

Target の優先順位(Priority Order)を指定する設定
音質への影響:なし(接続制御のみ)

TargetPO は、複数 Target が存在する場合に、どの Target を優先して接続するかを指定します。 単一 Target の場合は 0 のままで問題ありません

意味
0優先順位なし(単一構成向け)
1 以上複数 Target の優先順位を指定
【既定値】
0(通常は変更不要)
【ポイント】
複数 Target を切り替える特殊な構成でのみ使用します。 一般的なオーディオ用途では 0 のままで問題ありません。

TargetProfileLimitTime

TargetProfile(MODE3)の自動最適化が収束するまでの時間制限
音質への影響:中(自動最適化の安定性)

TargetProfileLimitTime は、TargetProfile(MODE3)が自動最適化を行う際、 「どれだけの時間をかけて最適値に到達してよいか」を指定するパラメータです(単位:ミリ秒)。 この値が短すぎると最適化が十分に行われず、長すぎると応答性が低下します

代表値特徴用途
100高速収束応答性重視・高性能環境
200標準(既定)最適化と応答性のバランス
400ゆったり収束ネットワーク揺らぎが大きい環境
【既定値】
200(最適化と応答性のバランス)
【ポイント】
TargetProfileLimitTime は、MODE3 の自動最適化が「どれだけの時間を使って Cycle や LatencyBuffer を調整するか」を決める重要なパラメータです。 短く設定すると応答性は高まりますが、ネットワーク揺らぎが大きい環境では最適化が不十分になり、 Cycle が安定しない、音が途切れるといった問題が起こる可能性があります。 逆に長く設定すると最適化の自由度が増し、より安定した Cycle が得られますが、 再生開始時の収束に時間がかかり、操作レスポンスがやや鈍くなることがあります。 既定値の 200ms は多くの環境で自然に収束し、音質・安定性・応答性のバランスが取れています。 特別な理由がない限り既定値のまま使用し、ネットワーク品質が悪い場合や特殊な構成でのみ調整します。

ThredMode

Diretta のスレッド動作モードを指定する設定
音質への影響:中(リアルタイム処理の方式)

ThredMode は、Diretta の内部スレッドをどの方式で動作させるかを指定するパラメータです。 スレッドの優先度・割り込み制御・処理方式などがモードごとに異なり、 現行の標準モードである「5」が最も安定したリアルタイム処理を提供します。
特徴用途
3旧方式の軽量リアルタイムモード旧バージョン互換・検証用
5現行標準モード(推奨)一般的なオーディオ環境
7強制リアルタイム寄りの実験モード極端な低レイテンシ検証
21高優先度リアルタイム寄り(攻め設定)CPU / NIC / LAN が整った環境での高負荷運用
【既定値】
5(現行標準)
【ポイント】
ThredMode は Diretta の内部スレッドがどのように CPU を使い、どの優先度で動作するかを決める重要な内部パラメータです。 現在、意味が公式に確認できているのは「3 / 5 / 7 / 21」の4つのみで、その他の番号は存在こそしますが、 開発者・Assistenza・help.diretta.link のいずれにも用途が公開されていません。 標準の「5」は MODE3(TargetProfile)を前提に最適化されており、最も安定した動作を提供します。 「21」は高優先度リアルタイム寄りの“攻め設定”として知られ、CPU ピニングと併用されることが多いですが、 環境が整っていないと逆に不安定化する可能性があります。 「7」は強制リアルタイム寄りの実験モードで、安定性よりも挙動確認を目的とした設定です。 「3」は旧方式の互換モードで、現行バージョンでは推奨されません。 結論として、通常は既定値の「5」を使用し、特別な理由がある場合のみ「21」や「7」を慎重に試すのが最も安全です。

Phase

Diretta の内部処理における位相モードを指定する設定
音質への影響:小(互換性目的)

Phase は、Diretta の内部処理で使用する位相モードを指定します。 Normal が標準で、互換性や特殊用途以外で変更する必要はありません

意味
Normal標準モード(推奨)
Reverse位相反転(特殊用途)
【既定値】
Normal(通常は変更不要)
【ポイント】
DAC やシステム構成による互換性のための項目です。 音質調整目的で変更するものではありません。

NopBreak

内部処理の最適化を制御するためのテスト用設定
音質への影響:なし(通常は無効)

NopBreak は、Diretta の内部処理における最適化(NOP 命令の扱い)を制御するテスト用パラメータです。 通常の再生では使用せず、disable のままで問題ありません

意味
disable通常動作(推奨)
enableテスト用の特殊動作を有効化
【既定値】
disable(通常は変更不要)
【ポイント】
開発・検証用途の項目で、一般ユーザーが変更する必要はありません。

Version

setting.inf のフォーマットバージョンを示す内部情報
音質への影響:なし(内部管理用)

Version は、setting.inf のフォーマットバージョンを示す内部情報です。 Diretta の動作や音質には影響せず、ユーザーが変更する必要はありません

意味
25現行フォーマットバージョン(例)
【既定値】
25(自動管理)
【ポイント】
Diretta が内部的に設定ファイルを識別するための項目です。 ユーザーが変更すると設定が読み込めなくなる可能性があります。

AckProcessctl

ACK(応答処理)の制御方式を指定する設定
音質への影響:小(互換性目的)

AckProcessctl は、Diretta が Target からの ACK(応答)をどの方式で処理するかを指定する互換性設定です。 通常の環境では disable のままで問題ありません

意味
disable標準的な ACK 処理(推奨)
enable特殊な ACK 処理方式を使用(互換性用)
【既定値】
disable(通常は変更不要)
【ポイント】
特殊なネットワーク機器との互換性のための項目です。 一般的なオーディオ用途では disable のまま使用します。